混濁羊水浴びる

akatsuki122005-08-20

本日夕方からの当直。なんと千葉のクリニックの当直なので、愛車で3時間かけて到着。何と言ってもまだお盆休みの影響らしく、とにかく込んでいるし、事故渋滞が多く、迂回を何度もすることとなった。途中はトイレに行きたくなってしまって、つらかったあ。
とにかく到着したところ、緊急帝王切開を開始しようとしているところだった。どうやら本日はお産が8件(?)あったらしく、さらに、最後の最後に帝王切開になった人は、前期破水(分娩開始よりも先に破水してしまう病名)から、陣痛誘発(促進剤の点滴にて陣痛を促す)をしていたが、分娩停止(分娩進行が止まってしまうこと)となってしまったのが、手術の適応のようだった。
内診したところ、まだ児頭の進行としてはSt+1〜2といったところで、まだまだなのに、産瘤(児頭の上につくコブ)が大きくついていた。相当促進剤で頑張って出そうとしたらしいことが伺える。イタイ。
しかし、そこまで進行してしまってからの帝王切開では、産道のほうから内診で押し上げなければならない。その役をやることに。手術が始まる前から、ずっとスタンバイしていざ押すときになって、私のいる股下にも羊水が流れ出てきた、気づいた。それはひどく混濁している羊水だった。きゃー、浴びるっ!役目を終えてすぐに児の元へ駆けつける。大丈夫そうだ。苦しかったよね、でも元気そうでよかったね。
注)羊水混濁:児が臍帯動脈からの酸素供給の欠乏によりストレスを感じると、胎内で便をします。それが、羊水に混ざって混濁します。つまり、児の状態を表すのですが、さらに、分娩時、分娩後に混濁した羊水を肺の中に吸い込んでしまうと、胎便吸引症候群になり、呼吸機能低下、肺炎をおこし、後遺症として慢性閉塞性肺疾患として、長く酸素供給が必要となることがあります。